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アフリカンアンサンブルの仕組み


 誠に簡略化ながら、僕がジャンベに出会ってからの話を少し。



 僕は ジャンベを買って、2年くらいは自己流で叩いていた。

しかし2年も自分のリズムを叩き続けていると、正直飽きてくる。

そこで3年目に「世界中の人達とセッションをする」と、

ジャンベを担いで、世界を回ってみることにした。

  タイ、ラオス、カンボジア、ネパールとアジアを中心に旅をしたが、

楽器を持った旅人と出会い早々に、セッションできる時間というのは中々限られていた。

しかしながら、各国々の醸し出す世界観や、初めてみる景色、旅人との交流だけでも

十分満足していたし、自分の世界が広がっていくのを感じていた。

  インドのバラナシに着いた時、観光客向けのジャンベ屋さんが幾つかあり、

そこの一つのところで太鼓を習ってみることにした。



 先生は勿論インド人なので、今思えばリズムはアフリカンではなかったが、

カラカラの喉を潤す様に、僕は教わる喜びを感じていた。

  1週間もすると「本場のリズムを習いたい」と言う思いが頭から離れず、

同じ宿の旅人に相談して「マリは音楽大国らしい」と言う情報を元に、

マリに行くことにした。。。。。



  そこから、アフリカのリズムにはまり、ギニア、コートジボワール、ブルキナファソと

西アフリカ諸国を旅して、ジャンベを通して理解して行くうちに、

幾つかの共通するルールがあることが分かった。

そして、そのルールさえ覚えてしまえば

それこそ世界中の人達とセッションが出来るんだと経験を通して実感している。



「もっと早くから知っとけば良かった」と思った事もしばしば、

しかしながら回り道も決して無駄ではなかったと思ってる。

  そんな遠回りをして来た僕の観点で、アフリカンの仕組みを書いてみようと思う。


アフリカン(ジャンベ)アンサンブルの仕組み




先ず初めに、ジャンベのリズムには「何の為のリズム」という意味合いがある。

結婚式、畑を耕す、収穫、漁、お祝い、割礼、、、など基本的に

「結婚式なら結婚式のリズム」という様に、行事に合わせたリズムが叩かれる。




そしてそれぞれに歌もあり、そこに集まった人達は、

やはりその意味合いの踊りを披露する。


その意味(リズム)を決めているのが、

ドゥンドゥン、サンバン、ケンケニ

と言う大小違う3つの筒太鼓(片方をバチで叩き、鉄のベルを叩く)。



 これは地域や民族によって、数やベルの有る無しは違えど、

アンサンブルの中で1番低音を出す太鼓と、それに呼応する幾つかの太鼓が、

それぞれ違ったリズムをループさせてアンサンブルを作り出す。

(初めてのリズムも、先ずこの筒太鼓のアンサンブルが作るメロディを聞くと良い)


その上に素手で叩くジャンベが乗るのだが、



ジャンベにも伴奏(アコンパイマ)とソロの二つの役目がある。



 ソロは基本一人で、踊りに来たダンサー達に対して、

フリに合ったリズムを即興的に叩く。

アコンパイマは1〜4人くらいで、ドゥンドゥン同様にそれぞれが、

違うフレーズをループさせて叩く。

  これらが同時に鳴っている状態が「音楽している状態」となり、

儀式なり、行事の「真っ最中」という意味合いの空間が出来上がる。



前にも書いたが、始めから終わりまでの流れが徹底してる西洋的音楽と比べ、

アフリカ音楽は、その瞬間にフューチャーしているので、始まってから終わりまで

の長さがその時によって違う。(場合によっては何時間も同じリズムが続く事もある)

  しかしながら、始まりも終わりも、途中の緩急も全体がピッタリと合うのは、

「コール」や「シグナル」と呼ばれる合図のリズムのおかげ。

  このコールは基本的にソロジャンベの人が出します。



(もちろん地域によっては、筒太鼓がコールを出す曲もあります)

  1番最初の「コール」を切っ掛けに、リズムが始まり、

「コール」の速さでテンポも決まる。

「コール」を切っ掛けに全員で「ブレーク」と呼ばれる、



キメッキメのユニゾンパートに行くこともあるが、それさえ覚えてしまえば、

基本これだけである。

  一曲をシンプルに記すと。


スタートの「コール」〜リズムが始まり「アコンパイマ」〜終りの「コール」


だから、コールとアコンパイマが叩ける様になったら、

「一曲叩ける様になった」事になる。

勿論、ドゥンドゥンを理解して、歌を歌って、ブレークを入れて

リズムをもっと複雑にさせて、ソロで即興的に叩く事で、

もっと深くその曲を理解することにはなるのだが、入り口はこれだけで良い!

実際にアフリカでもひたすら一つのフレーズを叩き続ける人達がいる。

結婚式などで、華やかなソロの後ろで、ひたすらにアコンパイマを叩く人達。

 彼らは暗黙的に「ソロを叩くに至っていない」存在なのかもしれないが、

ソロを叩いている人と同じエネルギーをアコンパイマに注いでる。

「その空間を作る」という意味で、どのパートも必要不可欠。

だからリズムを作る全員が全力で挑むのである。

「良いジャンベ叩きになるには、良いアコンパイマが叩けていないとダメ」

アフリカで色んな先生に言われた共通する言葉。

  一つのリズムをブレることなく、飽きることなく、グルーブを出しつつ

叩き続ける事は簡単なことでは無い。

でもそれは、ドゥンドゥン、ソロ、全てに繋がっていく大事な技術。

先ずは一つのリズムを叩くことから始めて見ましょう!

2006年ギニア、コナクリのドゥンドゥンバパーティーにて、負けじとアコンパを叩く。
少しでも疲れた様子を出すと、後ろに控えた人から「交代しよう」と言われる。













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