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ンゴニのすすめ

 今日はンゴニを皆さんにおすすめしたいと思います。



ンゴニの良さを語る前に、ンゴニの簡単な説明をしておく必要がありますね。

 ンゴニとは西アフリカで演奏されている弦楽器の事で、直訳すると「ハープ」の事。

それを扱う、人間の種類によって、3種類に分類されています。

 狩人の使う「ドンソンゴニ」
 
 グリオ(ジェリ)の使う「ジェリンゴニ」

 若者(誰でも)が使える「カマレンゴニ」。

 アフリカの社会には、インドのカースト制とまでは行かないが、世襲制の職業がある。

音楽家や、鍛冶屋、狩人など、専門色が強くなればなるほど、現在まで残っています。


ドンソンゴニ(donso ngoni)



 広大で乾燥した土地にあるアフリカでは、食べ物を持って来てくれる狩人(ドンソ)に

畏敬の念を抱いている。

 彼らは、狩りをするだけでなく、医者であり、呪術師であり、音楽家でもある。

命を扱うドンソに、目には見えない力を人々が望んだのか?

命を扱うごとに、見えない力が芽生えてくるのか?

 ドンソは見えない力を使って、自然に感謝し、人々を癒し、時に人を呪い、

歴史や自然の教えてくれた法則などを、人々に伝える。




 その時、ドンソは猟銃をドンソンゴニに持ち替えて、語り、唄を歌い、大地を舞う。


ジェリンゴニ(djeli ngoni)



 グリオやジェリと呼ばれるアフリカの世襲制のミュージシャンは現在、

グローバル化により世界中に飛び散り、各地でアフリカの文化を伝達していている。

彼らは、お父さんもおじいさんも、そのまたおじいさんもグリオであり、一昔前まで、

グリオは歩く図書館として、アフリカの大地を旅しながら、

各地に歴史や歌を届けていた。



 そんなグリオ達が使っているンゴニがジェリンゴニである。

 グリオによっては王様のお抱え音楽家として、王様が眠る為にコラという弦楽器を

弾いたり。バラフォン(木琴)や太鼓系など、家系によって扱う楽器も様々だ。

 マリからガンビアまで、大河二ジェール沿いを中心にグリオの歩いた道と

呼ばれる道がある。それは物流用の道としても重要だったと思われるが、

グリオ達が人々に、遠い世界の話を語り、伝道しながら旅した道でもある。



ここからは半分、想像なのだが、

グリオがその道を歩きながら演奏したのが、ジェリンゴニなのではないかと。

というのも、ジェンリンゴには他の2つのンゴニに比べて、小型で旅に適してる。

そして、グリオの道は東から西へ流れているが、到着地点ガンビアからモロッコまで、

南北に流れるラインにも、このジェリンゴニにそっくりな楽器が散らばっている。

こちらモロッコのゲンブリ
 モロッコのゲンブリとジェリンゴニ。そっくりである。

どちらから流れて来たのかは、断言できないが、グリオの道を旅をするグリオ達と、

モロッコから、サハラ砂漠を抜け、マリ王国を目指してただろう、砂漠の民達が、

出会い、お互いの情報を交換していたと、想像する事は難しくない。



楽器の分布を見ると、そんな昔の情報を読み取る事も出来る。

ちなみにこのジェリンゴニは、奴隷と共にアメリカに渡り、後にバンジョーになった。




 ドンソもグリオも、西アフリカ全般に広くある職業概念で、

楽器というものも近年まで、その特殊な人々の使う道具という認識だったので、

コラ、バラフォン、ジャンベ、ンゴニなどは、一般人が触る事もなかったようだ。

 しかしながら、一般人に音楽がなかった訳ではない。

特に女性達には、うたと手拍子があったし、生活日用品であるカラバス(瓢箪)などを

楽器にしている。



カマレンゴニ(kamale ngoni)


 ラジオやテレビが普及してくると、色んな人が色んな音楽を聴くようになって、

今日のワソロン音楽の歌姫ウム サンガレ

1960年代にワソロン地方の若者達が立ち上がった。

「一般人である俺たち(若者)にも弾ける楽器を作ろう!」と。



そうやってドンソンゴニをモチーフに新しい楽器カマレンゴニが出来上がった。

 なので、カマレンゴニは他の2つのンゴニような純粋な伝統的な楽器ではなく、

伝統と若者達のDIY精神が作った、ストリート発祥の楽器である。

 そうやって誰でも弾けるンゴニが出来ると、電波を通して瞬く間にアフリカ全土へと

広がった。

 なので、楽器の形状にしても、作り方にしても、チューニングも、歌う歌も、

多様化されており、それこそ地域性が現れやすい楽器である。

 そして現在、「弾く者を選ばない」というこの楽器のもつメッセージが、

男女年齢問わず、世界的な人気を博し始めています。

 ンゴニと言っても、その種類は様々。

で、僕自身が弾いているンゴニは基本がこのカマレンゴニ。

しかし、チューニング的にカマレとドンソに違いは無いので、ドンソの曲も弾く。

なので、ここで言うンゴニとはカマレンゴニやドンソンゴニの事を指します。

それではそんな

ンゴニをおすすめしたい思う7つのポイント。

1、誰でも簡単に弾ける。
  その構造はハープと同じ。つまりは開放弦になっているので、弦を押さえる必要が
 ありません。つまり8本弦のンゴニなら、8つの音が出る。
 チューニングさえそろえたら、誰にでも奇麗な音が出せます。

2、音階が5音階(ペンタトニック)である。
  マイナー、メジャー等、構成音は各地によって違うが、音階はどこも5音階。
 人間の指や、5つの要素(木火土金水)、五行思想など、人間にとってなじみ深い   「5」という数字が作る音階は、世界中の民謡や古いうたの中にある。
 つまりンゴニ一つで、世界中の音楽を再現できるって事!!

3、手元にあると、弾きたくなる。
  瓢箪の太鼓に棒を刺して、弦を張っただけのシンプルな構造のンゴニはある意味眺め ているだけで癒され、生活の中にインスピレーションを与えてくれる。
  
4、部屋や近所の公園で練習できる。
  ンゴニの音量は、アコースティックギター程度なので、どこでも練習できるし、
 10人くらいの狭い空間なら、みんなにしっかり届く音量がでます。

5、歌を唄いやすい。
  5つの音でリズムを作って、ループさせる事が基本的な演奏方法なので、
 そのリズムが身体に入ったら、後はその上にうたを乗せるだけ。
 ある意味リズム楽器でもあるので、
 アフリカ人ジャンベ叩きの中でも演奏する人が多い。

6、オリジナルを作りやすい。
  カマレンゴニ発祥の根源が「誰にでも弾ける」という、自由精神にのっとった楽器な ので、自由な発想を受け入れる器量がある。

7、人を繋いでくれる。
  それは、楽器全般に言える事かも知れませんが、ンゴニを持っていると「どこの楽器 ですか?」とか声をかけてくれたり、「ンゴニです。ん から始まる。。。」なんて説 明してたり、知らず知らずに楽器が、人を繋いでくれてました。



そんなわけで、僕はンゴニをあなたにおすすめします。




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