まだまだ日本での知名度は低いし、興味ある人も少ないと思いますが、この楽器の楽しさを広げるため、まだまだ書きますンゴニの事。(しかし今日は風が強いな‥…)
ンゴニは他のグリオの楽器同様、唄の伴奏というニュアンスの強い楽器である。あるフレーズ、リフレイン(ジャンベで言うならアコンパイマ)をループさせて、その上に唄をのせる。またアンサンブルの中に2台あったりするならソロやメロディーをのせる。
その構図はジャンベをやってる僕には馴染み深く、取り組みやすい楽器だ。そういう意味で打楽器的要素の強い楽器でもある。フレットを押さえる事無く、音の決められた開放弦を弾く。つまり誰にだって弾く事ができる。
しかし、ひとえにンゴニと言ってもいくつかの種類がある。僕が知っているもので少なくとも3つの種類がある。ドンソンゴニ、ジェリンゴニ、カメレンゴニがそれである。これはンゴニの前に付けられた名前に注目すれば、その楽器の意図がよくわかる。
ドンソとはマリンケ語で狩人の事。(右の写真)
狩りに行く前、そして獲物に対しての感謝の意を込めるのに唄は必須であり、その唄の伴奏をしたのが、ドンソンゴニ。弦の数は少なく(コートジボアールでは1本弦のものもありました)複数でひたすら呪術的なループを繰り返す。心棒の先にはセセ(金属の共鳴版)が付いていて、これにより単純なループをより呪術的に演出するザワリ音がでる。そこにカルギと呼ばれる鉄製のギロの伴奏が加わり、まさにナチュラルトランスの世界。ワソロン地方を中心としたドンソ達にとってこの楽器は、狩りの道具であり、自分たちに力を与えてくれるパートナーでもあるようです。それゆえそこには秘密や呪術的な要素が多く含まれていて、決して開かれた楽器ではないようです。
ンゴニは他のグリオの楽器同様、唄の伴奏というニュアンスの強い楽器である。あるフレーズ、リフレイン(ジャンベで言うならアコンパイマ)をループさせて、その上に唄をのせる。またアンサンブルの中に2台あったりするならソロやメロディーをのせる。
その構図はジャンベをやってる僕には馴染み深く、取り組みやすい楽器だ。そういう意味で打楽器的要素の強い楽器でもある。フレットを押さえる事無く、音の決められた開放弦を弾く。つまり誰にだって弾く事ができる。
しかし、ひとえにンゴニと言ってもいくつかの種類がある。僕が知っているもので少なくとも3つの種類がある。ドンソンゴニ、ジェリンゴニ、カメレンゴニがそれである。これはンゴニの前に付けられた名前に注目すれば、その楽器の意図がよくわかる。
見るからに呪術的な格好をしたドンソ達 |
狩りに行く前、そして獲物に対しての感謝の意を込めるのに唄は必須であり、その唄の伴奏をしたのが、ドンソンゴニ。弦の数は少なく(コートジボアールでは1本弦のものもありました)複数でひたすら呪術的なループを繰り返す。心棒の先にはセセ(金属の共鳴版)が付いていて、これにより単純なループをより呪術的に演出するザワリ音がでる。そこにカルギと呼ばれる鉄製のギロの伴奏が加わり、まさにナチュラルトランスの世界。ワソロン地方を中心としたドンソ達にとってこの楽器は、狩りの道具であり、自分たちに力を与えてくれるパートナーでもあるようです。それゆえそこには秘密や呪術的な要素が多く含まれていて、決して開かれた楽器ではないようです。
ジェリンゴニの名手バセク•コヤテ |
僕の先生、ババも使っていたジェリンゴニ。
ジェリとはマリンケ語でグリオの事。(写真左)
グリオは唄により、歴史や出来事、教訓を人々に伝える世襲制の語り部達の事である。唄とともに生きる彼らの歌のバリエーションを支える為に、フレットによって音階の変化を持たせられるこのスタイルになったのかもしれない。思えば旅が生活の中心になっている彼らの移動にも差し支えのないサイズでもある。興味深い事にマリからアフリカ大陸を北上していった地域にこの楽器の形態が見受けられる。モロッコではグナワの中で使われているし、西サハラ、セネガルにもハラムと呼ばれる同様の楽器がある。これがアメリカに渡り、バンジョーになったという説もある。上の写真にあるバセク•コヤテのファミリーは大小様々なジェリンゴニを使って、サイドギター、ベース、リードギター的な役割で、ロックな演奏を聴かせてくれる。
カメレンとはマリンケ語で若者の意味。
ドンソ、ジェリと限られた人種だけに許されていたンゴニ。
しかしどの世界にも、どんな時代にも、それを広げて「自分(みんな)のものにしたい」と思う人がいるものである。事によるとこのカメレンゴニも、1960年代に、ALATA BRULAYE氏によって発明された比較的新しい楽器である。
誰もが演奏できるという事から、より自由度が高く、チューニングやカタチのバリエーションも多い。唄われる歌も、民謡からポップミュージックまで幅広い。
元はワソロン地方のドンソンゴニをモデルに開発されたが、そうやって多様な機会で使われるようになって、弦の数も8本、10本、12本と増えていき、より表現力が高くなっていったと思われる。マリのミュージックビデオなんかを見ていると、クリップの中でカメレンゴニが使われている事が多い。そういった意味でもこれからまだまだ開発されてゆく楽器なのかなと思います。
この夏、富山のSukiyakiMeets the Worldでグナワ・ディフュージョンのアマジールが演奏していてカッコ良かったよ。
返信削除ミツルさんコメントありがとう!
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