アフリカ人ジャンベ叩きと一緒に叩いたり、観たり体感したことのある人には、
分かるかと思うのだが、アフリカ人のリズムには、何か異質のエネルギーを感じる。
根源的で、野性的で、生命力そのものの美しさ、
それでいてユーモアまで感じるエネルギーを含んだリズムとでも言い表すべきか?
僕自身も色々な理由からジャンベを続けてこれたが、
「アフリカ人の様なフィーリングで叩きたい」という思いが常にあった。
「一体何が、我ら日本人と違うのか?」と思いたって、アフリカ人の演奏を観察し、
時に同じ生活をする事で見えてきた違いは、
音量、スピード、熱量、前ノリ感、独特の間、ポリリズム感など、
挙げたら切りが無い。
が、その違いを一つ一つ理解して、日本人らしく、論理的かつ柔軟な感覚で
アフリカンフィーリングを習得して行ったら良いと思い、
このblogで記録しながら共有してます。
まぁフィーリング(感覚)の話なので、習得には個々人の訓練と慣れが必要になってきます。
そんな今回は、1番簡単にアフリカ人フィーリングに近づける方法!
題して「アフリカ人的リスムの感じ方」。
それを一言で言うと、
「アフリカ人達は、リズムを最小限で捉えようとする」
と言うことになる。
「リスムを最小限?捉える?」となると思うので、ここで例を、
(B=ベース。T=トニック。S=スラップ。)
KUKU (4/4) ジャンベ アコンパ
①は通常どおり、リズム譜にリズムを記したもの。
②は日本人的リズムの捉え方。
B(ベース)をリズムの頭と捉えて「ドントトッ カッ」とリズムを出している。
この場合、8拍あるうちの、7拍分がリズムへの集中力となり、1拍が休憩となる。
③はアフリカ人的リズムの捉え方。
S(スラップ)を頭と捉えて、「カッ ドントトッ」とリズムを出している。
この場合、リズムの集中力が6拍分、2拍が休憩となる。
同じリズムではあるが、捉え方によって、休憩できる拍が変わってくる。
休憩が増えるということは、それだけ楽にリズムを捉えることができるのです。
もう一つ、よく叩かれるリズムで見てみましょう!
KASSA(4/4)ジャンベ アコンパ
①は通常どおり、リズム譜にリズムを記したもの。
②は日本人的リズムの捉え方。
拍の頭をリズムの頭と捉えて「カッ カカットト」とリズムを出している。
この場合に至っては、休憩の拍がなくなり、リズムへの集中が100%となり、
文字通り、息つく暇がない。
③はアフリカ人的リズムの捉え方。
「カカットトカ」とリズムを最小限に捉えることで、
②では出てこなかった休憩の拍が2拍分も出現する。
つまり、
アフリカ人ジャンベ叩き達の、パワフルさタフさ、スピード感は、
もちろんフィジカルに由来するところも大きいが、
出来るだけ最小限でリズムを捉えることで、
出てくる休憩(余裕)に由来してるのではないか?
と思うのである。
上のリズムは一例であるが、自分が普段叩いているリズムの捉え方を見直してみると、
目から鱗な体験ができるかもしれません。
速いリズムを叩くために必要なのは、筋肉アップだけでなく、
楽することも非常に大切なのである。
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