ジャンベには基本の3つの音がある。
「ドン」「トン」「カン」
一つの打面だが低音、中音、高音と音質が変化する。
それに、ダイナミクス(音量の上げ下げ)や、微妙な倍音をわざと出したり、
ちょっとしたことで音は変わるから、 実際は3つの音だけでは無い。
しかしながら、1番大切な三つの音を先ずは出せる様にしよう。
ここから僕の感じた3つの音の出し方を書きます。
あくまでも個人的な見解なので、「そんな感じもあるんだ」くらいに読んで下さい。
立って叩く場合でも、座って叩く場合でも、打面がおへそからおへその少し下に
来る様にジャンベをセットする。
座って叩く場合は、ジャンベ下部の穴を塞がない様に、ジャンベの打面を
少し奥に傾けて、それを両膝の内側で支える様に座る。
肩の力を抜いて、ジャンベのふちに両手を置く。
この時、ジャンベのふちのアールに合わせて、自分の手を少し曲げ、フィットさせる。
頬杖付いたときの、手の形の様に、対象を包み込む感じです。
これが、基本の姿勢である。あくまでも自分にとって自然な姿勢でこれをキープします。
ドン/低音 /ベースの出し方
3つの音の中でも比較的出し易く、認識し易い音で、一言で言うと、
リムの内側、打面の中央辺りに腕の重さを乗せて、手のひら全体で叩く。
初めは、叩くというイメージよりも「腕を落とす」とイメージする。
例えば、手首に糸を巻いて、脱力した腕を吊り上げられた状態で、
誰かにその糸を、急に切られた様な感じ。
手のひらが皮にぶつかった瞬間に来る反発を素直に受けたら、
トランポリンの要領で、手のひらが上に跳ね上がる。
体重が乗れば乗るほど、落下スピードが速ければ速いほど、反発も大きくなる。
手のひらが当たった時、手のひらの中央は皮にはぶつかっていない。
でも、重心はそこ(手のひら中央)に持ってくる。
音は、太鼓下部の穴から抜けて来る感じ。
それがドンの音。
トン/中音/トニックの出し方。
中音は、コンガの音も連想させる様な、丸みのある音で、
手の位置としては、指せん球とよばれる、指の付け根の部分(豆が出来る場所)が、
太鼓のリム(淵)に当たる所。(上記の基本の姿勢で手を置く場所)
指先だけが、打面の中に入っている状態。
指と指の間は閉じられていて、4本の指を一つにする。
その形容はスリッパを思い浮かべてもらえば、分かり易い。
その時親指は打面にも、リム、鉄のリングにも触れることが無い様に、
親指を開くか、上に上げる様にしておく。
いずれにしても、自分の手に無理の無い形であることが絶対条件。
さて、「指を閉じる」と書くと、指先にギュッと力を入れて開かない様にと勘違い
しそうだが、指を閉じても、指の縦方向への動きは自由にしておかなければならない。
そして、次の高音でも言える事なのだが、指先に意識が向きすぎると、
「小手先叩き」になりやすい。
小手先叩きとは、本人は動かしてるつもりなのだが、
実際は腕が全然動いてないので、音に体重が乗らなくなる状態。
そうならない為には。。。。
意識する場所を少しズラす。
指を開く、閉じる事の意識でいうと、
レントゲン写真の手を思い出してもらいたい。
実は、人間の指の骨は、手のひらの中にもあって、
実際には手首の少し上の場所から指の骨は生えてる。
そこで意識を、指先から内へと内へと移動させて行き、
丁度手のひら中央辺りに持っていきます。
そこの力だけで、指を閉じて(まとめて)みてください。
そうすると、余計な力が入らず、最小限の力で指の開閉がコントロールできます。
この状態でジャンベを叩くと、実際そこは打面に着きませんが、
リズムを出している重心の中心は、そのまま手のひら中央においておきます。
「たまたまその先に指があって、そこに太鼓があったから音が出た」
様な感じかな?
良い中音が出た時は、低音同様のトランポリン効果が指先に現れる。
それがトンの音。
カン/スラップ/高音
先程のトンで、「閉じる」と意識していた手のひら中央を、脱力させる。
(この状態は手首から熊手が生えてる様なイメージ)
すると、手首周りの緊張もゼロになり、トンの時よりも、手首が下がります。
手首が下がった事で、今度は指先が少し浮く様な感じになります。
その状態、詰まりは手首から先を完全脱力状態にしてあげるのです。
そうすることで、指がムチの様なしなりをして打面に当たります。
それがカンの音。
トンとカンの手の形というのは、
手のひらの中の緊張と脱力と意識していれば大丈夫です。
それをアフリカ流に言えば「手のひらで話す」という事。
手のひら、中に口があるとイメージしながら、口で音を出してみる。
「トン」のトは母音が「オ」。「オ」は口をすぼませる。
「カン」のカは母音が「ア」。「ア」は口を広げて出す。
それを、手の口で表現する。
なかなかイメージしにくいかも知れないが、口と手を、出来るだけコネクトさせれば
ジャンベフォラへ一歩近づく気がします。
しかし、ながら手が打面に着くまでの動きというのが、重要で。。。
ちょっと長くなったので、続きは次に書きます。
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